『盲目的な恋と友情』辻村深月(新潮社)
気付いたら3月も中旬でした。
なかなかひとりの時間って作れないんだけど、ご結婚されている方とかパートナーと一緒に住んでいる方って皆さんどうされているんでしょう。
誰かと過ごしているだけで、時間ってあっという間に過ぎますね?
仕事して、帰宅して、ご飯食べて、話したり、映画観たり。
楽しいんだけどね。
だけど、自分とふたりきりで(ひとりきり、か。)こうやって過ごせる時間の貴重さを思う最近です。
「盲目的な恋と友情」
盲目的
[形動]愛情や情熱・衝動などによって、理性的な判断ができないさま。
あるよねえ。なんなのだろうね。
ホルモンバランスとかで片付けられるんだろうか。
白状しますと、つい最近、たった1日恋人と顔を合わせれなかっただけで「さみしい!!!!!」となった日がありまして。
冷静になってみると、自分自身に、なぜ?はて?だし、正直、全然寂しがる理由がなかったし(たった1日だよ)、その夜、話し合ったときにはケロッとしていて、ごめん!って感じだったのだけど(迷惑)、その数日後にレディースデーに突入致しまして・・・・
もしや、あれってPMSだったのでは・・・・
というこわい話。
いや、こわくはないですね。
わたしも、生き物だな〜と。なんだかすごく動物的だなって思ったの。
メンタル安定している気でいたけど、ちょこっとホルモンバランスくずすとそんなことも起こるんだな〜と。
来月もそうなったら、ほら、やっぱりね!と面白がりたい。
「私にもみんなにも反対されているのに茂美さんに執着してるのは、蘭花ちゃんが優しいからでも、茂美さんにいいようにされているからでもないよ。蘭花ちゃん自身の欲のせいだよ。好きだから言うけど、『好き』って気持ちはそんな、何もかもより一番偉いの?それは、蘭花ちゃん自身の快楽と欲だよ。それが周りを苦しめてるんだよ。わかるよね?」
一ノ瀬蘭花とその恋人・茂美星近の恋と転落と衝撃的な終焉を、蘭花と友人・留利絵目線で描かれた話。
恋って、相手に溺れること、だけじゃなくって、自分自身に酔っている状態なんじゃないかなあ、なんて。
何人と付き合ったか、が話題になることはあっても、何人の友達がいるか、そのうちの何人から真に心を開かれ、わかり合えているかが語られることはない。
恋はいつ終わるとも知れない軽いものなのに、長く、ずっとつづく友情の方は、話題になることが、ない。