『伝え方が9割』佐々木圭一(ダイヤモンド社)
この本は最短距離で、あなたのコトバ / 伝え方を磨くためのガイドだと思って下さい。
言わずもがな、とても有名なコトバの教科書。
「強いコトバ」をつくる5つの技術を筆頭に「伝え方の技術」を学ぶことができます。
①サプライズ法
1.伝えたいコトバを決める。
2.適したサプライズワードを入れる。
例「(語尾に)!」「びっくり、〜」「そうだ、〜」「実は、〜」
②ギャップ法
1.最も伝えたいコトバを決める。
2.伝えたいコトバの正反対のワードを考え、前半に入れる。
3.前半と後半がつながるよう、自由にコトバを埋める。
例「誰もが 敵 になっても わたしは味方です」「他の店が まずく感じるほど ここのラーメンは旨い」
③赤裸々法
1.最も使いたいコトバを決める。
2.自分のカラダの反応を赤裸々にコトバにする。
3.赤裸々ワードを、伝えたいコトバの前に入れる。
例「何も考えられない。お腹がすいた。」「お腹がぐっと締め付けられる。お腹がすいた。」「くちびるがヒリヒリ。お腹がすいた。」
④リピート法
1.伝えたいコトバを決める。
2.繰り返す。
例「うまい うまい」「人民の、人民による、人民のための政治」
⑤クライマックス法
1.いきなり「伝えたい話」をしない。
2.クライマックスワードから始める。
例「ここだけの話ですが、〜」「他では話さないのですが、〜」「誰にも言わないでくださいね、〜」「一言だけつけくわえますと、〜」
コトバって、ことばって(わたしはこの字を使いがち)、言葉って。
読み書き教育がなければ、こんなおかしな世界になることもなかった、というゴダールの発言は今、ちゃんと読み返したほうがいいと思う。観光旅行こそ国を潰すいい道具だよともいう。自国に違う言語を。日本語の中に異国語をつくれとプルーストも言っている。いま意味が通じる会話とか一番害悪だと思うよ
— 坂口恭平 (@zhtsss) 2017年6月17日
このツイート、最近一番面白いなって思ったんです。
まず、世界に色々な言語がある。各島の、誰がいちばん初めに共通言語を作ろうと思ったんだろう!
色んな人の、色んな考えの ことば が世界には溢れすぎていて、そのひと達のことばをインプットしちゃえば、自分だけの ことば なんてなくても過ごせるようになった世界。
意思疎通するためにできたコトバが、どんどん少数のひとの思考を・技術を発達させ、そして一方で、どんどん多数のひとの思考を奪っているってことかなって。
もちろんわたしもその渦の中にいる。面白いですよね。
ああ、この本のプロモーションにはなっていないかな。
でもね、わたしはこのツイートをみて、もっと「伝え方」を知りたいと思ったの。
奪われる側ではなく、奪いたいわけでもなく、思考する側になりたいなって。
最短距離で いまのコトバのルールを知って、そこから考えていきたいなって。
害悪でもなんでも、わたしは ことば がすき。
コトバをひとに届けて、自分が思うように受け止めてもらうための技術がぎゅぎゅっとまとめられている本 それが「伝え方が9割」です。
言語が違っても、「サプライズ」があると人はドキドキします。
人種が違っても、「ギャップ」があると人は感動します。
地域が違っても、「赤裸々」なものに人はひきこまれます。
国が違っても、「リピート」があれば記憶に残ります。
文化が違っても、「クライマックス」に注目します。
原田マハさんの本を読んで気になっていたスピーチライターの方。
やっとお名前を知れた。調べる限り、まだ、世間にはでてきていないのかな。
胸がアツくなるほど、コトバのチカラの強さを感じる。
【TOEICリスニング対策】オバマ~大統領としての最後のスピーチ(英語字幕)