=== memo ===

こつこつ読書感想文📝

『働く君に伝えたい「お金」の教養』出口治明(ポプラ社)

この記事を読んだのです。

wotopi.jp

「本当にー?(疑い)」っていうタイトルの引きのよさもあるし、最近、お金というか貨幣制度にすごく疑問を持っていて。

 

「わたしのはたらき」で、広瀬敏道さんのおはなしを読んだからもあるかもしれない。

僕たちには「給料は」とか「年収はどれくらい欲しい」と考える慣わしができてしまっているけど、たとえば最低賃金にしたって、なにが基準になっているのか誰も答えられない。

とか、

インド時代に着ていたものは、全部自分で紡いだ糸で織ってもらった服だった。それは自分にとってブランド品なんですよね。

とか。

これを読んでいて、なんか、わたし、貨幣制度に踊らされてない?ってハッとして。

洋服が好きだ→買うためにはお金が必要だ→お金を得るためには、働かなきゃいけない。のか?本当に?そもそも、なんで洋服が好きなんだろう?「おしゃれ」ってなんだろう?誰が決めたんだろう?わたしが今持っているものは、本当に本当に必要なものなの?みたいな。ハイブランドを着ているひとはそれの何に満足しているの?着るとそれはどう楽しいのか?とか。

ぜーんぶ、貨幣制度が回っていくために生まれた考えが生まれつき私たちに刷り込まれてるだけなんじゃないの?とか。

購買意欲を掻き立てるためのテレビだったり雑誌だったりSNSだったり。家から一歩でたら、お金を使う選択肢ばかりだ。これって、みんな疑問に思わないの?「生きる」だけだったら、ほとんどが不必要なはずなのに。(もちろん、貨幣制度がある世の中はめちゃくちゃ便利だと思ってますよ。ただね、というわたしの主観の話。)なんて、むくむくと疑問ばかり浮かんでいたので、「お金」そのもののことをもっと知りたいなって思った。そして、自分にとってのお金の価値も考えたいなって。

 

他にも、今年に入ってから、マネーセミナーに数回行ってみたんです。

よく言っているんですが、わたし、老後の時間の使い方も今からすごく楽しみなんです。そのためにメモだけして読んでいない漫画とかもある!ヨボヨボになって、某世界一周○○○円とかも行きたいと思ってる!(よく居酒屋のトイレにはっているアレです。実際、80歳オーバーの方も多いそう。面白いよね。)

ってことは、やっぱりそうは言っても、最低限の生活費とやりたいことに使うお金は必要かなって。

身体的ぎりぎりまで、社会にでて人に会うぞ!働くぞ!と思っていますが、なんだろう、やっぱり不安もあって。他の方法もあるなら、知っておいて損はないのかなって。

 

でも、行けば行くほど、またまた疑問に思うことばかり。不安を煽られている気しかしないし、老いってそんなにこわいものなのかなって。お金がないと、そんなに惨めなのかなって。それも、この本を手に取った理由。

 

読んでみると、「お金」よりも大切なことがたくさん書いてありました。

20代だけの本じゃない。「お金」って、なんぞや?って思う全てのひとにおすすめしたいな。

メディアで働く人も、メディアを通じて情報を発信したい外部の人たちも、それぞれに自分の「商売」があります。彼らは自分の商売を上手に回していくためのとっておきの方法を知っているのです。

それは、民衆、つまり僕たち一般市民の不安を煽ること。

不安になれば、まじめな人ほどなんとかしようと行動する。そのまじめな人の行動の先には、必ず「儲かる人」がいる。

お金とは、「あなたは価値のある労働をしましたよ。世の中に価値を生み出しましたよ」と証明してくれるものなのです。

お金の使い方を考えることは、自分が何を楽しいと思い何を大切にし、どんな人間になりたいかを自問自答することなのです。

 

「足腰とアタマが元気なうちに楽しく使い切ったほうがいいよ」とハッパをかけてあげるのが親孝行というもの。

これ、相続の話のなかででてくるのですが、本当だなあって。自分の親世代って仕事含めずーっとこつこつ過ごしていた人が多いように思うんです。ちまたでは「いかに残すか」がよく語られているけど、そうじゃなくて、楽しいことに使い切って欲しいな。

 

「教えてもらえない→知らない→不安になる→行動しない」という負のスパイラルをつくってはいけません。

 わたしの好きな部分をこうして抜き出してあげると「〜するべき」が多いんじゃないの、とか、むしろ、お金に関すること(投資や投機含め)が書いてないんじゃないのって思われそうなんですが、しっかり書いてあります。

現代の(親たちの)マネーリテラシーの時代背景から、出口さんなりの、今後のことも。中高生の時に、授業で聞きたかったな。

 

6月にライフネット生命の会長を退任されるのですね。

「30代の2人に託すというのは本当に楽しみでワクワクします。」って、素敵だなあ。今後は何をされるのでしょうか。

nlab.itmedia.co.jp

 

「何に投資するのがいちばん得か」と問われたら、迷わず「自分自身」と答えるべきなのです。 

 

そして、一番好きな一節。

最後に。くれぐれも本書に書いてあることを鵜呑みにしたりせず、自分のアタマでしっかり考えるようにしてくださいね。