『幕が上がる』平田オリザ(講談社)
本は通勤中に読んでいるのですが、最近、家でキングダムを読んでいるから、書くのがおろそかに。
キングダム、面白いです。
武将という名のリーダーと組織。あの武将と会社のあのひとは同じタイプだなあ、なんて考えてみたりね。ぷぷぷ。
一応、世界史で結果は知っているじゃないですか。
だけど、その過程で、このままじゃそうならなくない?!というところが、気になって気になって!そりゃあ、夜な夜な読んじゃうよね。
あ、今回の感想文は「幕が上がる」でしたね。
平田オリザさんの「わかりあえないことから」を読んで、劇作家・演出家の面も観てみたく、映画をまず観ました。ももクロちゃんみたさもあり。
もう、大感動!大号泣!
今年、わたしは女の子の成長物語に弱いのだなあ、とよく感じるのですが、その ど真ん中だったんですよね。
最近、女性のことを「かわいい」「かわいい」っていつも言っていたら、知り合いの男性にまねされて馬鹿にされているわたしですが。
だって、女性って、良くも悪くも戦争ってそんなにないんですよ。
だからさ、相手を貶める必要なんてないじゃん。かわいいもんはかわいいって言いたいじゃん。だめなのか。
男性は、相手を貶めることがギャグになったりするんだなーと最近まわりを見ていて思うので、大変だなーと感じてます。訓練されているぶん、みんな返しもうまいけれど。
映画は、ぎゅぎゅっとコンパクトにまとめられている感じ。
映画から本を読んでも、ももクロのみなさんに置き換わるからハマリ役だったんでしょう。
一生懸命やるだけじゃダメだ。一生懸命やっている自分たちに酔いしれているだけじゃダメだ。
拍手をもらうだけでもダメだ。一生懸命やれば、親や友達は拍手をしてくれる。でも今回は違った。拍手の質が違うなんて、それが手に取るように分かるなんて、いままでは思ってもいなかった。
大人になるということは、人生のさまざまな不条理を、どうにかして受け入れる覚悟をすることです。
「熊本より東京は広い。東京より日本は広い。日本より・・・・・、日本より頭の中の方が広いでしょう」
私たちは、舞台の上でなら、どこまででも行ける。どこまででも行ける切符をもっている。私たちの頭の中は、銀河と同じ大きさだ。
でも、私たちは、それでもやっぱり、宇宙の端にはたどり着けない。私たちは、どこまででも行けるけど、宇宙の端にはたどり着けない。
どこまでも行けるから、だから私たちは不安なんだ。その不安だけが現実だ。誰か、他人が作ったちっぽけな「現実」なんて、私たちの現実じゃない。
「日本より頭の中の方が広いでしょう」
ハッとしますよね。
頭のなかでは、どこまででも行けるし、なんでもできる。
その通りなのに、なんだかそんなこと忘れていて、これが大人になるってことなのかなあ、と寂しくもなったり。
夢だけど、夢じゃなかった
高校生より、あの頃を懐かしがれる私たち向けなのかもしれない。
おすすめです。