=== memo ===

こつこつ読書感想文📝

『博士の愛した数式』小川洋子(新潮社)

 

博士の記憶は、80分しか持たない。

博士と、家政婦の主人公とその息子「√(ルート)」との親愛の記録。

算数・数学が嫌いな学生さんにぜひ読んでもらいたいな。

 

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博士の愛した数式 (新潮文庫)

博士の愛した数式 (新潮文庫)

 

 

博士はしばしば、自分の導き出した回答に満足しつつ、

「ああ、静かだ」とつぶやいた。

正解を得た時に感じるのは、喜びや解放ではなく、静けさなのだった。あるべきものがあるべき場所に収まり、一切手を加えたり、削ったりする余地などなく、昔からずっと変わらずそうであったかのような、そしてこれからも永遠にそうであり続ける確信に満ちた状態。

博士はそれを愛していた。

 

数式ひとつにも物語がある。

なにごとも愛があるひとから説明されると、自分にもその愛情が伝染する気がする。

 

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