=== memo ===

こつこつ読書感想文📝

『はじめて考えるときのように』文:野矢茂樹 絵:植田真(PHP文庫)

 「考える」ってどうすること?

「考える」について、やさしい口調で噛み砕いて一緒に考えてくれる本。

はじめて考えるときのように―「わかる」ための哲学的道案内 (PHP文庫)
 

 わたしが思っていた「考える」は、

「問題解決に向けての作戦を練る」「あのこが喜んでくれそうなサプライズを探す」「今日の晩御飯のメニュー」とか、かな。

って、書きながら、これも考えるってことかなーなんて思っていたり。

「例をあげる」も「考える」かしら。出口がないから、違うか。

 

論理は考えないためにある

 

「ビジネスにおいては、論理的思考(ロジカルシンキング)が重要」なんて、よく聞くけれど、確かに、どういう風にやればいいのかあらかじめ方針が決まっていて、あとはその型にはめていくだけのことを考えているとは言えない。

「論理」は、答えを出す為の一本道。

「考える」っているのは、枝分かれしていて、道に迷って、何回も行き来していたら、突如、きらりと輝く答えに「ヘウレーカ!」と辿り着くものなのだろう。この本を読んで「考える」について「考えた」わたしの意見。

 

ことばがなければ可能性はない

ことばがなければ否定はない

 

わたしには、ないときがないから、ことばがない世界が想像できない。

日本語には「対等な関係における褒め言葉」が少ない。最近すごく面白かった事実。だからなんでも「かわいい〜!」って「ニッポンカワイイ」じゃないけれども、使ってしまうのですね。かわりに、と言ってはなんだけど、尊敬語や謙譲語は多い。お国柄かな。

 

言語の起源 - Wikipedia

okwave.jp

(ざっと見たなかで、回答者さんの文面が好みだったので抜粋)

 

常識というのは、つねに、「どういうひとたちにとって」とか「どういう活動に関して」という限定がついたものになっている。

 自分が常識と思っていたこと、そうして見えない枠として自分をしばっていたこと、それを共有しないひとが現れる。最初、それは非常識なひと、変なひとに思えるかもしれない。だけど、それが変だと感じることで、はじめて、自分があたりまえだと思っていたことを自覚するようになる。見えない枠が見えるようになる。

 

 自分と常識を共有しないひとを否定するのって、早いし楽ちんだよね。

「嫉妬」を、見て見ぬふりしちゃうのも、そんな感じかなって。

結論、「相容れない」ってなる場合もあるのだろうけど、議論できるようになりたいなって。人間関係を築いていくには。諦められるより、諦めるより、そんなひとと一緒にいたいじゃない。

期限があるものに、そんな時間はかけていられない。

仕事だとそうなっちゃうのかな。自分の意見とあわないひとを、ばっさばっさ切っている上司を見てて、最近悲しくなっている。あ、これも否定か。

 

①問題そのものを問う ②論理を有効に使う ③ことばを鍛える ④頭の外へ ⑤話し合う

 

この5つが、上手に考えるためのヒント。

 

「考え方」なんて考えたことなかったよ。

あたまが硬くなってきたらまた読み返したい。哲学の入門書としてどうでしょう。

 

『多動力』堀江貴文(幻冬舎)

 

多動力 (NewsPicks Book)

多動力 (NewsPicks Book)

 

 「ゼロ」

面白かったな。ゼロでは、何を掛けてもゼロにしかならない。行動することでイチを足していく。行動さえ起こしていないのに、何もできないのは当たり前だ。

「ゼロ」なんだから。

 

こう思い返してみると、メッセージは常に一貫している。

重要なことは、Just do it. Just do it.

ただ実践することだ。失敗して転んでも、また実践する。膝がすり傷だらけになっても、子供のように毎日を夢中で過ごす。

 

好きこそ物の上手なれ。

 

本を読まずにテレビなどで拝見する限りの勝手な印象では、「過激な発言が多い方」なんだけど、そんなものはやはり側面でしかない。

教養の高さ、先見の目、そして、多動力。

好奇心旺盛で、日々、ワクワクすることだけを追い求めているからこそ、今の彼があるんだろう。すてき。

youtu.be

 

自分的にハッとした一節を抜粋。

「●●をしたい → ●●が必要」というのが筋であって、「●●を持っている → ●●をしないともったいない」というのは大体うまくいかない。

□その仕事を半分の時間で終わらせる為の「一工夫」を考えよう。

□10冊の流行のビジネス書を読むよりも、1冊の骨太の教養書を読もう。

→サピエンス全史 

「やりたいこと」ではなく「やらなくてはいけないこと」をするように矯正され、バランスの取れた大人になる。 

何か具体的な目的のための手段として人生を送ってはいけない。

楽しむことだけがすべてなのだ。

好きなことを好きなだけやっていると、手元に何かが残っているのだ。

人は「おもしろい」「ワクワクする」と感じられれば、時間を忘れて目の前の体験に没頭できる。

 

自分の手の内のなかから、やりたいことを選んでいた気がするなー と

この本を読んで思った。

例えば「プログラムが書けるから、WEBのコーダーになりたい」とかさ。

実際、今やっているWEB開発はワクワクする。その理由は「色」があるから。設計書もなく自分勝手に自分の好みで色を選べる。

画面がきれいだとうれしい。みんなが喜んでくれる。

ほら、なんだかやりたいことの本質は違う気がする。

 

現状に満足してては、いけないのだろう。

確かに彼は天才なのかもしれない。けれど、他の人よりも多く行動し、手を動かしてきた人だ。

その事実に勇気がもらえる本。

 

Just do it.

 

『博士の愛した数式』小川洋子(新潮社)

 

博士の記憶は、80分しか持たない。

博士と、家政婦の主人公とその息子「√(ルート)」との親愛の記録。

算数・数学が嫌いな学生さんにぜひ読んでもらいたいな。

 

www.youtube.com

博士の愛した数式 (新潮文庫)

博士の愛した数式 (新潮文庫)

 

 

博士はしばしば、自分の導き出した回答に満足しつつ、

「ああ、静かだ」とつぶやいた。

正解を得た時に感じるのは、喜びや解放ではなく、静けさなのだった。あるべきものがあるべき場所に収まり、一切手を加えたり、削ったりする余地などなく、昔からずっと変わらずそうであったかのような、そしてこれからも永遠にそうであり続ける確信に満ちた状態。

博士はそれを愛していた。

 

数式ひとつにも物語がある。

なにごとも愛があるひとから説明されると、自分にもその愛情が伝染する気がする。

 

oshiete.goo.ne.jp