読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

=== memo ===

こつこつ読書感想文📝

『わたしのはたらき』西村佳哲(弘文堂)

「かかわり方のまなび方」を読んだ後、進めてくれたおねえさんに感想と共にご報告したら、「ごめん!わたし読んだの、それじゃなくてこっちだ!」と教えて頂いた「わたしのはたらき」。笑。(すごくそのおねえさんぽい。)

他の本もぜひ読んでみたいと思っていたから、ラッキー⭐︎!とばかりに早速読みました。はあ、面白かった。「面白い」なんて感想、陳腐だなあ。「かかわり方のまなび方」同様、「読んで良かった!」と心から思えた本でした。

 

奈良の図書館で行われた3日間のフォーラムから生まれた本。

こちらも、インタビューが中心です。

最近は、この感想文のために、気になったシーンやセリフにはドックイヤーをつけるようにしているのですが、もう、2ページに1度くらいのペースでつけてしまい、心なしか本が分厚くなってしまいました。

ひとつひとつ振り返りたいくらいの気持ちなんですが、それはわたしが何回でも読み返せばいいことだから、9名の方のインタビューの中で、それぞれいちばん心に残ったものだけあげていきます。

人を癒すなんてできないと思う。癒すんでなくて、わたしの生活がその人にどう映るか。自分の行動にその人がなにを感じるか。「言葉を超えた行動が魂に響く」という言葉を、わたしは使っている。

ーー佐藤初女さん「人を癒すとは、どういうことでしょうか?」との質問に。

要りません。心配ないんですよ。お金は無ければ使わなければいい。僕はなにかをするために「お金が必要だ」と考えたことは、これっぽっちもないです。牧場をつくった時も自然学校をつくった時も、お金なんかかけないでつくった。

お金をかけずにどうしてできたかというと、自分という労働力があったからです。自分が動けばなにかができるんです。自分にはお金はかからない。食い物さえあれば。

ーー広瀬敏通さん「なにかを始める時には必ずお金が要る、という頭があるけど。」という問いに。

零塾では、会った人の話を 徹底的にきくんです。なにをしたいの?なんでしたいと思ったの?なんで「したい」と思ったことを仕事にしないの?なんで調べないの?なんで図書館に行かないの?

人はやらないんですよね。僕びっくりしているんですけど。でもやりたいことがあると感じているのなら、自分のポジションに立って、自分自身の言葉で話すことだと思うんですよ。なにかが実現する時って、絶対に一人ではない。必要な誰かと会うことによって、ほぼそれで実現すると思うんです。

だからハードルはまったく気にせずに、自分がいちばん会いたい人を一人だけ、何年かかってもいいから探し出すといい。

ーー坂口恭平さん「零塾という私塾をつくった」というお話のなかで。

 小泉義之さんという哲学者の『弔いの哲学』という本に、「生きることはいいことだ。これは戒律である」と書いてあったんです。

どんな体であろうと、生きていることは快であり善であると。戒律というのは倫理でも哲学でもなく、人間としてのルールですよと。

「『生きるのはいいこと』。はいもうおしまい。それ以上考えなくてよろしい」と言われた。それがストンと入ってきて、「そっかー。じゃあ、いいんだ。偉い人が言ってるんだし」、みたいな(笑)

ーー川口有美子さん。母がALSを発病した際に。

 生命力のようなことだけをやっているのかな。そこで死ぬわけにはいかないし、ポシャらないために乗り越えることをやってきたら、いまになっちゃって。イエスマンだからなんでも受けちゃうんです。あまり断ったことがない。どれも生きてゆく修行に思えて。訓練や稽古をしているわけじゃないんですけど、なにもしないところからも・・・これ言いたくないんですけど、センスを磨いている。こう言ってしまうと下手なことできないな。「普段から正しい姿勢で歩いてみたい」、ということぐらいかしら。

ーー鈴木昭男さん「自分をどうみせるか?」という問いに。

”自分”っていう人はある意味、家族だから。たとえ一人暮らしでも、その人をもてなしたり、休ませてやったり、頑張れよってすることがありますよね。機嫌損ねちゃまずい。

ーー山本ふみこさん「主婦って仕事だよね」とのお話のなかで。

 人って任されたら一生懸命やるじゃない?「これとこれとこれをしなさい」と仕切られたら、それだけで終わった気になっちゃうけど、任されたら全部やるでしょ。自分がいちばんいいと思う方法で。人ってそういうのには「応えたい」と思うんじゃない?

ーー中村好文さん「事務所のスタッフの人たちをどんなふうに捉えていますか?」との問いに。

僕はすごく不器用で。パリのアルバイトの時も覚えが悪くて、本当にお直し一つまともにできなかったんです。

でもその時に、不器用だと飽きずにその仕事ができるんじゃないかなという思いに至って。できる感覚がすぐ芽生えてしまわないことで、逆に一生できるかもしれないと。それで、「この仕事に決めた!」と思ってしまったんです。

ーー皆川明さん。自分の仕事を遡って話していた際に。

 美大生の卒業制作をずっと見てきて、集大成としていい作品をつくる人がどんな人かというと単に作業量が多い人です。これは100%そう。そういうものとしか思えない。感性の良し悪しじゃあない。感性は本人に具わっているものを指すのなら、「いっぱい作業できる性格」という方が近いんじゃないか。

価値観でやろうとする人は、たいていダメ。それは本人が昔から好きだった食べ物の味に固執してしまうようなもんです。世の中にはいっぱい味があって、それをちゃんと受け入れて経験しないと作品にならないじゃんっていう。

ーー伊藤ガビンさん。「人の資質はあらかじめ決まっているのか」との問お話のなかで。

 読み返しながら、いちばんをあげるのが大変だった。ほんと、じんとくるお話だらけでした。

わたしが思うみなさんの共通点は、自らの手を動かし続けていること。他人に自分の意思決定を委ねていないこと。でも、「ああなりたい」「ああいうふうにしたい」「ああするべき」「こうしなければいけない」というお話はひとつもなかったこと。

会社に属していたら、そのつもりはなくても、会社が作った「係」のひとつになって、そのルールのもと働く。そして、ルールのもとには明確な「よい/わるい」があるように思います。そうしなきゃ、大人数が属する「会社」が回っていかない。ただ、そこには自分の意志があるのか。自分の意思で、手を動かせているのか。今後、動かし続けられるのか。うーむ。

 

「未成年の状態とは、他人の指示をあおがなければ、自分の理性を使うことができないということである。」

この文章に少しドキッとします。とくに「未成年」という言葉に。それは自分に「その部分がありはしないか?」というのが一つ。あと、「人を未成年の状態に留めておくような仕事を、自分はしてはいないだろうか?」と。

ーー西村佳哲さん。あとがきのなかで。

 

 ああ、胸がじんじんと熱い。カントも読んでみよう。

 

『君の膵臓をたべたい』住野よる(双葉社)

「君の膵臓がたべたい」

タイトルにどきっとする。

タイトルで想像していた話とは違ったので、その点は面白かった。好き嫌いはわかれそうだけど、タイトルの引きのよさ。内容は「セカチュー」みたいな。これは「キミスイ」って略すんですね。

タイトルの理由はぜひ読んで知って下さい。

中高生に人気がでそうな、マンガチックで読みやすい感動小説って感じかな。

 

映画化もされるんですね。本と少し話が違うのかな。

kimisui.jp

「共病文庫」

高校生の「僕」は、たまたま行った病院で文庫本を拾う。

それは、同じクラスの人気者「山内桜良」が書いた日記帳だった。

その「共病文庫」によると、彼女は膵臓の病気により1年ほどの余命しかないことが書かれていてーーー

 

気づく。

全ての人間が、いつか死ぬようになんて見えないってことに。

僕も、犯人に殺された人も、彼女も、昨日生きていた。死ぬ素振りなんて見せずに生きてきた。そうか、それが、僕の今日の価値も同じということなのかもしれない。

「教えてあげる。桜は散ってから、実はその三ヶ月くらい後には次の花の芽をつけるんだ。だけど、その芽は一度眠るの。暖かくなってくるのを待って、それから一気に咲く。つまり、桜は咲くべき時を待ってるんだよ。素敵じゃない?」

違う選択もできたはずなのに、僕は紛れもない僕自身の意思で選び、ここにいるんだ。

以前とは違う僕として、ここにいる。

そうか、今、気がづいた。

誰も、僕すらも本当は草舟なんかじゃない。流されるのも流されないのも、僕らは選べる。

 ヤルもヤラナイのもそのひとの選択。

「する」ことが選択だって思われがちだけど、「しない」ことだって立派な選択。

例えば、選挙の投票だって「興味がないから、いかない」って選択は「多数意見に従う」っていう選択をしたことと同じだ。

誰かと比べられて、自分を比べて、初めて自分を見つけられる。

それが、「私にとっての生きるってこと」。

だけど君は、君だけは、いつも自分自身だった。

君は人との関わりじゃなくて、自分を見つめて魅力を作り出していた。

私も、自分だけの魅力を持ちたかった。 

 

自分を考えなきゃいけないシーンは、就職活動の

「あなたの強みはなんですか?」が一番最初だったかな。

ただただ義務教育を過ごしていたら、意外と出会わないんですよね。じっくり自分のことを考える機会って。それよりも、ルールに従う、集団の一員になることを求められちゃう。それを守れるのが「よいこ」とされる。大人になって思ったけど、つくづく不思議だなあ。その理由を考える機会って(さして疑問を持たなかった自分のせいでもあるけど)、なかった。誰かがなにかの「係」にならないと、こんな便利な生活は送れないんだろうけど、その代償なのかな。

(沈没船ジョークって、「まさに」ですよねー。営業さんの殺し文句で「みなさん買ってますよ」って言ったり、買う側も「人気あるのってどっちですか?」って聞いたり。「みんな」やっている・持っている安心感って刷り込まれてるんだろうな。わたしもつい初めて入ったお店で「おすすめってなんですか」って聞いちゃうんだけど。)

各国の国民性を的確に表した『沈没船ジョーク(タイタニックジョーク)』とは? エスニックジョークで英語を学ぶ - TOEIC TOWN (トイックタウン)

 

最近、

「わたしのギフトはなんだと思いますか」

「わたしの強みはなんだと思いますか」

っていう質問に答える機会があって(自分のではなく、知り合いの)。

両方ポジティブかつ人に対してのことなのに、結構時間がかかったのでした。うーん。

 

あなたのギフト・強みってなんですか?

あなたはこれからの生活でなにをしたいですか?

 

あなたは、余命1年って言われたらなにをしたいですか?

 

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

 

 

『永い言い訳』西川美和(文藝春秋)

妻が死んだ。

これっぽっちも泣けなかった。

そこから愛しはじめた。 

永い言い訳 (文春文庫)

永い言い訳 (文春文庫)

 


映画『永い言い訳』予告編

 

突然のバス事故で、妻を、母親を、失ったふたつの家族の再生の物語。

いる当たり前と、いない当たり前。

浮気相手を家に引き入れている際に、旅行中の妻の死亡連絡を受ける幸夫。

妻の弔い中もまったく涙を流さなかった幸夫が初めて泣いたのは、同じ境遇で母を亡くした家族との生活の中でだった。

 

「生きてるんだから、生きててよ」って、そんな簡単なもんかねと思うけど、案外そんなもんかもね。あのひとが居るから、くじけるわけにはいかんのだ、と思える「あのひと」が誰にとっても必要だ。生きて行くために、想うことの出来る存在が。つくづく思うよ。他者の無いところに人生なんて存在しないんだって。

人生は、他者だ。

ぼくにとって、死んだ君が今の今になって、「あのひと」になりつつあるような気もするよ。遅いかあー。

 

 夫婦って、なんだろう。

 

うちの嫁さんはちゃんとしたひとだが、デカくはない。泣いたりわめいたり、バランスを崩したりは本人にはつらいだろうが、それだからこそ「小さな」ぼくは、どんなにガタが来ていてもまだ、家の中に自分の身の置き場があると感じている。

 

今年、友人の旦那様が亡くなったんです。

知り合いが亡くなったなんて連絡は初めてで、詳しくは書かないけど、とにかく驚いたし悲しかったし虚しかったし、そして、理由に腹が立った。

友人にも伝えたけど、わたしが抱いのは「ずるいよ」っていう感想でした。

先日、帰省した際にその友人と会って。

なんかね、残っていた手紙が「ロミオメール」だったんですって。この本とは逆ですが。

( [ ロミオメール ]って言葉を初めて知ったよ。今年の頭、[ 汁女 ]って妖怪かよって思った言葉も実在してびっくりしたなあ。)

だったらなおさら、他の方法はなかったのかなあって思っちゃったんだけど。

自分で思っていることと相手の感じていることって、きっと、ちぐはぐで間違いだらけ。セクハラやパワハラじゃないけど、相手が不快を感じていたり相手に我慢を強いていたら、それは自分が考えを多少なりとも改めなきゃいけないんだと思う。歩み寄らなきゃいけないんだと思う。相手が自分にとって大切なひとなら、なおさら。

だから、言葉なんてコミュニケーション方法があるんだろう。そのくせ上手く使いこなせてないひとがきっと多い。わたし然り、ね。(反省)

 友人は、思っていたよりも元気そうに見えてほっとしました。

「そんな手紙貰ったからって訳じゃないけど、なんだかんだまだ好きなんだと思う」って、困ったように笑っていたのが印象的だった。

 

このひとのために、自分がちゃんと生きてなくちゃ駄目だ。

そんなふうに、夏子は思って欲しかったのだろうか。

 


天才バンド / 君が誰かの彼女になりくさっても

 (ちょっと違うけど、いちばんに浮かんだのはこの曲。)

 

上には、「伝える」ことって「お互いに歩み寄る」ことって大事!って書いたけど、あえて「伝えない」、「言わぬが花」の考えもあるとも思います。むずかしい。


宇多田ヒカル「花束を君に」(Short Version)

 

EQの本も読んでみようかな。どうやって鍛えるんだろう。そもそも鍛えられるものなのかしら。用法・用量をお守り下さい。 


有心論 RADWIMPS MV